車に乗ろうと思ったとき「あれ?エンジンがかからない…。」と困ったことはありませんか?突然のバッテリー上がりは、本当に困ってしまいますよね。
JAF(日本自動車連盟)の救援依頼件数第1位であり、誰にでも起こりえるトラブルといえます。
そこで、バッテリー上がりの対処方法、交換時期や役割などバッテリーについて徹底解説します!
このページを見れば、カーバッテリーについて全体的な知識と万が一の際、冷静に行動できるだけの知識を身につけることができます!
バッテリーの役割は車の電装品の元気の源!
バッテリーの最も重要な役割は、エンジンを始動させるスターターに電力を送る仕事です。
それだけではなく、エンジンのコンピューター、ナビやステレオ、パワーウィンドウ、パワーステアリング、ライト類、電子制御系統など電力で動いている数多くの部品に電力を供給しているとても重要な部品です。
エンジンがかかればオルタネーター(発電機)が動き、オルタネーターによって作られた電力で、電装品を動作させながらバッテリーを充電するといったことが行われています。
車の電装品の中には電力を多く使うものがあり、ライト類にエアコン、ナビなどたくさんの電装品を同時に使用することはたくさんあります。
オルタネーターで発電された電力とバッテリーに蓄えられた電気を使用していたりといった車を安全で快適に乗るための役割も果たしています。
バッテリー上がりの主な原因
電装品の使いすぎによる過放電
バッテリー上がりで一番多い原因は、電装品の使いすぎによる過放電です。
中でもエアコンの消費電力は電装品の中で最も多い部品です。エアコンを使用しながら、ヘッドライトなど電装品が同時使用されている場合、消費電力はとても多くなります。
エンジンがかかっていれば、オルタネーターにより発電されますが、発電された電気で補えない不足分の電気は、バッテリーからまかなわれます。
バッテリーから電気をもらえば、もちろんバッテリー内の電気は減ってしまいますし、発電された電気もバッテリーに蓄えることが出来ません。
その結果、過放電によるバッテリー上がりが発生し、エンジンがかからなくなってしまいます。
また、エンジンをかけていないときにエアコンを使用したり、オーディオを長時間使用していたり、ライトをつけっぱなしにしたままだったりすると、エンジンがかかっていないので、オルタネーターで発電されません。
すると、バッテリーの電気だけで電装品を動かすので、次にエンジンをかけようとした時、スターターを動かす電力がバッテリーに残っておらず、バッテリー上がりを起こしてしまいます。
充電不足
充電不足もバッテリー上がりの原因に多く、一回の運転で少しの距離しか走らないチョイ乗りが多い場合や、アイドリング状態が長い場合は走行時に比べ発電される電気が少なくなります。
従って、バッテリーに蓄えられる電力量より、消費してしまう電力量のほうが多くなり、その結果バッテリー上がりを起こしてしまいます。
また、長時間の渋滞に巻き込まれた時は、特に注意が必要です。
渋滞時は、エンジンがかかっていますが通常走行しているわけではありませんよね?
10km/h以下やストップ&ゴーを繰り返している状態ですので、十分に発電することができず、バッテリーの蓄電電力を消費している場合があります。
古くなったバッテリーや劣化しているバッテリーだと、走行していたにも関わらず、次にエンジン始動する力が残されていない可能性もあるので気をつけましょう。
自然放電・暗電流
長期間車を使っておらず、バッテリーを放置しておくと、自然放電現象や暗電流と呼ばれるエンジンをかけていなくても、車のコンピューターのバックアップや時計などで、少しずつ電気が使われている状態になり、バッテリーの電力は消費されていきます。
前述したように、自然放電や暗電流が原因でバッテリーに蓄えられた電力は、どんどん消費していきバッテリー上がりを起こしてしまいます。また、完全にバッテリー容量が0になってしまうと、後述する充電を行っても復活しない場合があります。
長期間車を使用しないことが事前に分かっているのであれば、バッテリーのマイナス端子を外しておけば暗電流からバッテリーを守ることができます。しかし、セキュリティーが一切動作しなくなるので、一長一短となります。
バッテリーの寿命
バッテリーは、車のエンジンを始動する度に、1.電力が必要なところに電気を送る2.発電された電気を蓄えるという2つの役割をしています。
使用年数が経過すると、新品時に比べ、電気を蓄えることができる量が少なくなってしまい、エンジンを始動するときに必要な電気を蓄えることができなくなります。
蓄えることができる量が減ってしまうと、ほんの少し電気を使うだけでバッテリー上がりを起こしてしまいます。
バッテリーの寿命は2年~5年程度が目安ですが、車の使用環境や使い方によって大きく変わります。
あまり車に乗らない場合や、チョイ乗りが多い場合、大きな消費電力の電装品が装備されている場合は、極端にバッテリーの寿命が短くなる場合があるので注意が必要です。
バッテリー上がりのパターンは大きく分けると2つ!
エンジン始動時のバッテリー上がり
一番多いバッテリー上がりがこのパターンだと思います。
1.スターターが弱いが回っていてエンジンをかけようとがんばっている場合
この場合はバッテリーの寿命が近づいていたり、バッテリーに蓄えられている電気が少ない場合や冬など気温が低い季節に起こりやすいバッテリー上がりです。
2.スターターが一切動かず、ホーンも鳴らない場合
この場合はバッテリーに蓄えられている電気がほぼ無いに等しく、夏などの気温が高いにも関わらず、この症状のバッテリー上がりが発生する場合は、寿命を迎えた可能性があります。
走行中のバッテリー上がり
走行中のバッテリー上がりは比較的少ないと思いますが、可能性はあります。
1.渋滞中などにバッテリー上がりを起こしてしまった場合はオルタネーター(発電機)の故障
オルタネーターが故障してしまうと発電ができなくなり、バッテリー内に残っている電気で、少しの間だけ走行できますが、バッテリー内の電気が無くなってしまうともちろん止まってしまいます。
この場合は、バッテリーの故障というより、発電機であるオルタネーターの故障が濃厚です。
ロードサービスを呼んでも、その場で修理できないのでレッカーでお近くの整備工場に運んでもらいましょう。
2.電装品の使いすぎによる過放電
バッテリーの状態が正常で、消費電力があまりにも大きな電装品などを装備していない場合はほとんど起こることはないと思います。
バッテリーが極端に弱っている状態で、エアコンや消費電力の大きい電装品を複数使用して、渋滞に巻き込まれるとバッテリー上がりを起こしてしまう可能性もあります。(ごくわずかな確率です。)
もし、走行中にバッテリー内の電気が少なくなり、バッテリー上がりが起こりそうになれば、メーター内にバッテリーの警告灯が点灯します。
警告灯をすぐに発見することができれば、道路上や交差点で止まってしまうことを回避することができます。
警告灯が点灯した場合、警告灯を見逃さず、安全に車を停車できる場所を見つけ、車を停車させましょう。
バッテリー上がりには予兆がある!
バッテリーは、経年劣化で自然に弱っていくので、ヘッドライトの消し忘れなど人為的なミスを除けば、バッテリーが弱ってきた予兆が発生します。
エンジンをかける際の音
・エンジンをかけるとき、新車時やバッテリー交換をした直後に比べ、スターターの回る音が鈍い場合
ヘッドライト
・ヘッドライトを点灯し、アイドリング時とアクセルを踏み、エンジンの回転数が上がったときのヘッドライトの明るさが変わる場合
・回転数が上がれば明るくなり、アクセルを戻しアイドリング状態で暗くなる場合
パワーウィンドウ
・窓ガラスを上下させたとき、ガラスの動きが遅くなっていると感じた場合
ワイパー
・動きが遅くなった場合
クラクション(ホーン)
・クラクションの音量が小さくなった場合
これらの前兆がある場合は、バッテリーが極端に弱っていて、バッテリー上がりを起こしてしまう可能性が高いです。いつもと違うかな?と感じた場合は、プロに点検してもらいましょう。
バッテリーが上がった時の対処方法
JAFや任意保険のロードサービスを使用する
『ブースターケーブルの使い方が分からない』『ケーブルやスターターを持ち合わせていない場所でのバッテリー上がり』などどうすることもできないときは、JAFやロードサービスを利用しましょう。
電話一本で、プロが現場に駆けつけてくれて対処してくれますので安心です。
JAF会員に入会していたり、任意保険にロードサービスが付帯している場合は『無料』でサービスを受けることができますが、JAF会員では無い場合やロードサービスが付帯していない保険に加入している場合は、『非常に高い料金』がかかってしまいますので、注意が必要です。
ブースターケーブルを使用してジャンピングスタートさせる
ブースターケーブルとは、バッテリー上がりでエンジンがかけられない車に、他の車のバッテリーから電気を借りて救助するために使用するケーブルのことです。
ブースターケーブルは赤(+)と黒(-)の2本があり、それぞれを繋ぐことによってバッテリー上がりを起こした車に、電力を供給してエンジンをかけることができますが、一時的に電気を分けてもらうための救助車が必要です。
ブースターケーブルには接続する順番や注意点があります。
これを知らないと大事故につながる場合がありますので、細心の注意を払って作業しましょう!
接続する順番
1.エンジンを停止し、バッテリー上がりを起こした車、バッテリー上がりを助けてあげる車それぞれのボンネットを開けます。
2.バッテリー上がりを起こした車のバッテリーのプラス端子に赤色のケーブルを繋ぐ
3.バッテリー上がりを助けてあげる車のバッテリーのプラス端子に赤色のケーブルの反対側を繋ぐ
4.バッテリー上がりを助けてあげる車のバッテリーのマイナス端子に黒色のケーブルを繋ぐ
5.バッテリー上がりを起こした車のエンジンブロックなどのアース部分に黒色のケーブルの反対側を繋ぐ
6.ブースターケーブルがきちんと接続されていることが確認できれば、バッテリー上がりを助けてあげる車のエンジンをかける。
7.エンジンをかけバッテリー上がりを起こした車のバッテリーを充電するためしばらくエンジンをかけた状態で置いておく
8.バッテリー上がりを起こした車のエンジンをかける
9.エンジンがかかればバッテリー上がりを起こした車を助けてあげる車のエンジンを止める
10.ブースターケーブルを繋いだ順番と逆の順番で取り外す
繋ぐ順番を間違えても、プラス/マイナスを間違えなく接続するとジャンプさせることが可能ですが、安全に救助するにはこの順番が最も安全です。
プラス端子には、カバーがついている車が多いのでカバーをはずし、端子に直接接続しましょう。エンジンブロックなどのアース部分とは、【エンジン本体の鉄やアルミの部分】のことです。
もし、分からない場合や不安な場合は、ボディーの内側の塗装がされていない部分でも接続可能です。
バッテリーから出ているガスに引火するのを防ぐため、エンジンブロックなどバッテリーから離れているアース部分に接続するのですが、最近の車のエンジンルームには金属部分の露出が少なく、アース部分に接続させるのが難しい車などもあります。
そういった場合、バッテリー上がりを起こした車のバッテリーのマイナス端子に直接接続する方法もありますが、マイナス端子に接続するとき、バチッと火花がでることがあり、バッテリーから発生しているガスに引火してしまうと、火災になる危険性もあるためおすすめできません。
車の取扱説明書に、アース接続できる場所が記載されている場合もあるので、万が一の際はチェックしてみましょう。
ブースターケーブルを使用する際に注意しなければいけないポイント
ケーブルのクリップや、ケーブル自体の皮膜に異常がないかチェックしておく。
ブースターケーブルのクリップ部分や皮膜が正常かチェックしておきましょう。
クリップ部分が潰れていたり極端にゆるくなっているときちんと端子をつかめなかったり、繋いでいる状態から外れていまいショートしてしまう可能性があります。
ケーブルの皮膜がひび割れていたりめくれてしまって中の芯がむき出しになっていたりしる場合もショートしてしまう可能性があるのでチェックしておきましょう。
・ケーブルを繋げる車の電装品などをすべてOFFの状態にしておく
ブースターケーブルを使用してバッテリーに電気をためるのでバッテリーから電気をつかうヘッドライトやエアコン、ルームライトなどの電装品やエンジンキーはすべてOFFにしておきましょう。
ONの状態のままジャンピングスタートをすると突然電気が流れるため故障の原因にもなるので注意しましょう。
・バッテリー同士がブースターケーブルの届く位置に車を止める
ブースターケーブルの長さにもさまざまな種類があり、車によってバッテリーの位置が違うためブースターケーブルの長さにあわせてゆとりをもってケーブルが届く位置で回りの状況にあわせてバッテリー上がりを助けてあげる車を安全な位置に止めましょう。
・ケーブルを繋げる際は必ずエンジンを止めておく。
エンジンがかかっている際はオルタネーターが発電していたり、ベルトが回っていたりして、通常より高い電圧になっていたりケーブルを繋ぐ際にエンジンルームに誤って落としてしまったりすると非常に危険ですので必ずエンジンを切った状態で接続しましょう。
・繋ぐ際にプラスとマイナスを間違って接続しない。
万が一間違えてプラス端子とマイナス端子を接続してしまうとバッテリーからとてつもない電流が流れてしまいケーブルが燃えたり、エンジンのコンピューターなどがショートしてしまったり、非常に危険ですので絶対に間違わないようにきちんとチェックしてから繋ぎましょう。
・バッテリーに繋いだ状態でボディーなどにクリップを当てない。
一方の端子にケーブルを繋いだ状態でボディーなどにクリップ部分をあててしまうとショートさせてしまう可能性があるので注意しましょう。
・両手にそれぞれのケーブルをもって接続しない。
ブースターケーブルを接続する際にやってしまいがちなことで気をつけないポイントが両手にそれぞれのケーブルをもって接続しないということです。
両手にそれぞれのケーブルをもって接続してしまうと片方のケーブルを繋ぐ際に繋ぐことに気をとられもう片方のケーブルを当ててはいけないところに当ててしまってショートさせてしまったり、感電してしまう可能性があり非常に危険です。
ブースターケーブルを使用する際はあせらず落ち着いてひとつひとつ間違えないように確実に繋ぎましょう。
そして重要なポイントはブースターケーブルを使用してエンジンをかけた場合すぐにエンジンを切らないということが重要です。
エンジンをすぐに切ってしまうと十分にバッテリーを充電することが出来ず、すぐにバッテリー上がりを起こしてしまいます。
エンジンをかけたあとエアコンやオーディオなどを使用せず最低でも30分程度、できれば1時間ほど走行してバッテリーを充電するようにしましょう。
エンジンがかかればこのまま走行することは出来ますが、バッテリーが弱っている可能性があるため早めにプロに点検をしてもらったり、バッテリーを交換するなどしましょう。
またEV(電気自動車)HV(ハイブリッドカー)PHV(プラグインハイブリッドカー)などはジャンピングスタートできない車種や、してはいけない車種もあるので確認しておきましょう。
してはいけない車で救助してしまうと、思わぬ事故に発展する可能性がありますので、EV(電気自動車)HV(ハイブリッドカー)PHV(プラグインハイブリッドカー)では細心の注意を払うか、プロに任せた方が良いでしょう。
ジャンピングスタートさせる際のポイント
①バッテリー容量が同じ容量もしくは容量が大きい車で繋ぐ
バッテリー上がりを起こした車のバッテリーと同じ容量もしくは容量の大きいバッテリーを搭載している車でジャンピングスタートさせましょう。
同クラスの車であればあまり問題はありませんが、小さな排気量の車などと大きな排気量の車では搭載されているバッテリーの容量が違います。
排気量の大きな車はエンジンが大きくエンジンをかけるためのスターターの力も大きくしないといけないため容量の大きなバッテリーが搭載されていますが、排気量の小さい車では排気量の大きい車に比べると小さな力でエンジンをかけることが出来るためバッテリーの容量は小さくなっています。
バッテリー容量の大きい車で小さいバッテリーを搭載している車のエンジンをかけるための手助けは簡単に出来ますが、逆に容量の小さいバッテリーを搭載している車から大きいバッテリーを搭載している排気量の大きい車にジャンピングさせると容量が足りずエンジンがかからなかったり、バッテリーに対するダメージがでかくバッテリーを痛めてしまう可能性があるので、バッテリー上がりを起こした車と同容量もしくは容量の大きいバッテリーを搭載している車でジャンピングスタートさせるようにしましょう。
②12Vの車に24Vの車でジャンピングスタートしてはいけない
一般的な乗用車は軽四でも排気量の大きい車でもバッテリーの容量は違っても、12Vのバッテリーがついています。
トラックやキャンピングカーなどの大型車、一部のSUV車などは24Vのバッテリーが搭載されています。
ジャンピングスタートをさせる場合バッテリー上がりを起こした車とバッテリー上がりを起こした車を助けてあげる車のバッテリーの電圧値(V数)は同じでないとジャンピングさせてはいけません。
電圧がかかりすぎて故障や火災の原因になってしまいます。
ですが24Vのバッテリーを搭載しているといっても12Vのバッテリーを直列で2つ繋げている場合の大型車だと1つのバッテリーから電気を分けてもらえば12Vなので理論上ではジャンピングスタートが可能です。
この場合は24Vにする為にバッテリー同士が直列で繋がっている箇所のケーブルをはずし、24V車のエンジンをかけない状態でバッテリー上がりを起こした車のバッテリーにブースターケーブルで繋ぎエンジンをかけましょう。
もし12V車にブースターケーブルを繋いだ状態で24V車のエンジンをかけてしまうと12V車が電圧に耐えることが出来ず故障します。
逆の場合も同じで24V車がバッテリー上がりを起こして12V車を2台用意し、24V車の直列で繋がれているそれぞれの12Vバッテリーにブースターケーブルを繋ぎ12V車から電気を供給すれば理論上では24V車でもエンジンをかけることが可能です。
ですが24V車のエンジンがかかればもちろん24V以上の電圧で発電されるためブースターケーブルが繋がっていると12V車に24Vの電圧がかかり故障してしまいます。
故障するだけならまだましですが、ケーブルが細く電圧に耐えることが出来ず燃えてしまったり、ショートして火災になったりと非常に危険ですので必ず同じ電圧値の車同士で繋ぎましょう。
③ディーゼル車のバッテリー上がりをガソリン車でジャンピングスタートさせる
ディーゼル車のバッテリーはガソリン車に比べ大きい容量のバッテリーが搭載されています。
ディーゼル車にはグロープラグというものがついていて、グロープラグとは、軽油は温度が低いと着火しにくいという特性があるので軽油に着火させやすくするための働きをしてくれる装置のことです。
グロープラグがエンジンをかける際に大きな電力を使うため、普通のガソリン車のバッテリーでは容量が足りずジャンピングスタートできない場合があります。
ディーゼル車がバッテリー上がりを起こした際は同じ容量もしくはそれ以上の容量の大きさがあるバッテリーでジャンピングスタートさせましょう。
バッテリー上がりを起こした車より少し小さいバッテリーを搭載している車や普通のガソリン車でジャンピングスタートさせる際は、ブースターケーブルを間違えずきちんと繋いだら、エアコンやライト類などエンジンをかける際に必要の無い電装品を全てOFFにしてバッテリー上がりを助けてあげる車のエンジンをかけます。
そしてここでバッテリー上がりを起こしたディーゼル車のエンジンをかけるのではなく、キースイッチをONにします。
ONにしたらメーター内のグロープラグ作動ランプが消えていても30秒程まってからエンジンをかけましょう。
グロープラグは消費電力が大きいのでグロープラグがきちんと作動してからスターターを回す電力を蓄えることによってディーゼル車でもジャンピングスタートさせることが可能です。
ジャンプスターターを使用する
ジャンプスターターはブースターケーブルと違い、JAFや他の車の力を借りずに一人でバッテリー上がりを解決できる簡易バッテリーのようなものです。
ジャンプスターターは比較的に簡単に使えるものが多く、ブースターケーブルと同様にバッテリーのプラス端子とエンジンブロックなどのアース部分、もしくはバッテリーのマイナス端子に接続するとバッテリーに電気を送ってエンジンをかけるための電力を送ってくれます。
ジャンプスターターの使用方法はブースターケーブルと似ていて、
1.バッテリー上がりを起こした車のボンネットを開ける
2.バッテリーのプラス端子にジャンプスターターの赤色のケーブルを繋ぐ
3.エンジンブロックなどのアース部分、もしくはバッテリーのマイナス端子に黒色のケーブルを繋ぐ
4.エンジンをかけるといった方法で使用します。
ブースターケーブル同様プラス端子を繋げた状態などでボディーに当ててしまったり、プラスマイナスを逆に接続してしまうとショートしたり、爆発の危険性がありますので絶対に間違ったり、ボディーなどに当てたりしないようにしましょう。
一般的にジャンプスターターは簡単でブースターケーブルより安全に使用できるのですが、大きかったり、重たかったり、車に積んでおくのが邪魔であったり、バッテリー上がりのときにしか使用しないのに購入するのをためらったりしてしまいます。
最近のジャンプスターターには12V24V両方に対応していてスマートフォンやタブレットなどを充電できるモバイルバッテリー機能がついているコンパクトなものも出ていますのでトランクやグローブボックスに入れておけばいざというときも安心です。
ですが品質の悪いものは爆発や火災などの危険性もあるので注意しましょう。
こういったブースターケーブルやジャンプスターターを使用してエンジンをかけてもすぐにエンジンが切れたり、まったくエンジンがかからなかったり、走行中にエンジンが止まってしまった場合はオルタネーターの故障の可能性もあります。
オルタネーターが故障してしまうと車が自分自身で発電できないためエンジンをかけることが出来ないのでこういった場合部品交換になる事が多いのでプロにまかせましょう。
バッテリーの交換時期
バッテリーの寿命は通常2年~5年程度です。しかし、使用環境や使い方によって大きく変わります。
1.いつもよりエンジンのかかりが悪くなってきた場合(きゅるきゅるきゅるとエンジン始動まで時間がかかる)
2.バッテリーを充電したけど、すぐに上がってしまう場合
3.バッテリー液が減っていて、補充したけどすぐに減ってしまう場合
4.バッテリー本体が膨らんでいたり、ひびや割れがある場合
5.バッテリーの端子に、白い粉のようなものが付着している場合
6.車の電装品の動きが、全体的に鈍いと感じた場合
これら6点の1つでもあてはまる場合は、早めのバッテリー交換をおすすめします。
しかし、バッテリーも年々高性能になっており、劣化症状があまり発生せず気付かないこともあり、なんの予兆も無く突然エンジンがかからなくなってしまうこともあります。
前回バッテリー交換をしてから、2年程経過している場合は、バッテリーテスターなどを使用してバッテリーの状態を確かめましょう。
近所のガソリンスタンドや専門店で、プロによる点検を無料で受けることができます。
冬はバッテリー上がりが起きやすい!
一般的な車に使用されているバッテリーは、鉛蓄電池と呼ばれる大きくて重い充電可能な乾電池のようなものです。鉛蓄電池は、希硫酸と鉛が化学反応を起こして電気を発生させる仕組みの電池です。
身近な生活でもいろいろなところに使われている乾電池も、気温が下がると性能が落ちてしまいますが、これと同じことが車のバッテリーでも起こります。
新品バッテリーでも、気温が0℃の環境では20%程度性能が落ちてしまいます。
気温が原因で、バッテリーが劣化して性能が落ちるわけではなく、気温が下がることで化学反応が弱まるので、バッテリーの性能が落ちてしまうのです。
新品バッテリーでも、冬には性能が落ちてしまう訳ですから、数年使用された中古バッテリーだと更に高い可能性でバッテリー上がりを起こしてしまうことは容易に想像できます。
気温が低い冬には、エンジンオイルが硬くなって、エンジンをかけるとき、通常よりも大きな負担がバッテリーにかかり、バッテリー上がりを起こしてしまいやすくなってしまいます。
冬は他の季節と違い、バッテリーの蓄電状態やエンジンのかかり具合に注意を向けておく必要があるでしょう。
いかがでしたか?
バッテリーは、エンジンを始動させるのに絶対に必要な部品です。
事前にメンテナンスや点検を行い、面倒なバッテリートラブルを回避しましょう!
突発的に発生するバッテリートラブルで、時間やお金を無駄にしない様に適度な期間で最適なバッテリーへの交換をおススメします!